電子書籍元年(何度目?)

来る来る来る来るとずっと言われているのにまだまだ来ない「電子書籍元年」。

とうとうAmazonの黒船「Kindle」、楽天からは「kobo」がもうすぐ発売になり、先行するSONYのReaderとあわせて電子書籍リーダーのラインナップが出揃ってきたところで、ついに本当の電子書籍元年が来るのかもしれないと思い始めた今日この頃。

書店に「楽天kobo」のブースができていたのでさわらせてもらって来ました。
以下、感想。

良いところ。

・軽くて持ちやすい。
・モリサワフォント搭載のためフォントと文字組みがきれい。
・文字サイズと文字間を自分の好みに調整できる。
・片手タップでページ送りできること
・楽天から書籍購入可能(電子書籍のラインナップは未発表)
・Wi-Fi、USB、SDカード経由でデータが入れられる。
・本体容量は1GBだけどSDカードによる増設ができるとのこと。

悪いところ。

・全体サイズの割に文字表示部分がすごく小さい。
・電子ペーパーなので目に優しいが、バックライトがないため暗いところで読書はできない。良くも悪くも紙と同じ。
・白黒しか表示できない。表紙すら。
・epubとPDF対応。zipや青空文庫形式のテキストデータにも対応してほしい。
・表示画面が小さいので漫画には不向き(見開き表示できないし)
ていうか「漫画もありますよ!」つってハーレクインコミック読ませようとするのヤメテ…わかってるから逆に恥ずかしいから!

未確認のところ

・挿絵が入らないってホント?
・購入したデータは「所有」できるのか?(半永久的に同じデータを利用できる?)
・個別のハードに依存するのではなく、複数のプラットホームで利用できる?
・最新の書籍を手軽に購入できる?(ラインナップの充実)

結論

電子ペーパーによる電子書籍元年はもう5年前に来るべきだったよね。

いまの世の中にはもうiPhoneとiPadと各種スマホがあって、
白黒しか表示できない電子ペーパーはなんとなく時代遅れな印象を受けた。
軽さと「目に優しいらしい」くらいの利点で勝ち残っていけるのか?
電車の中でiPhoneアプリで本を読む私にとって、現在の環境と比べて
電子ペーパーの方が優れているというところがこれといって見つからないようだ。

ちなみにSONYのReaderはフォントが貧弱で縦組みが汚いらしいので購入検討候補には入っていません。
やはり本は美しい文字で読みたいものです。

しかし操作性と読みやすさは必須とはいえ、一番大事なのはやはり書籍ラインナップ。
Readerは「紀伊国屋書店」「楽天Raboo」
楽天koboは「楽天Raboo」
kindleは当然Amazonから書籍が購入できるわけですが、
現段階では今後どれほどの書籍を購入することができるのか、
普通の書籍のように新刊本が発売と同時にもれなく並べられて購入できるようになるのか、というのが一番重要なところ。
現状のように、「電子版で発売されるものもあれば、印刷されたものしか発売されないものもある」(ていうか大半が紙のみ)とか、「こっちの電子書籍屋では売ってるけどあっちでは売ってなくて、データが分散して後で困る」とか、「電子書籍屋がサービス終了しちゃって買った本が読めない」とか…そういうカオス状態が早く打破されることを切に願ってますわ。

違法ダウンロード云々だとか活字離れ云々だとか、音楽も書籍も一緒ですけど、やっといらない「パッケージ商品」から開放されて本質的なデータそのものを購入できる時代が来たというのに普通の人が普通にお金を出して買って楽しむ、そんな単純なことが単純にできないこんな世の中。
買わないんじゃなくて思いどおりに買えないんだよ!と声を大にして言いたい。言わないけど。

電子書籍に関連するあたりのゴタゴタは、DTP過渡期のころの写研とモリサワの明暗を分けた対応の差を彷彿とさせますよ。圧倒的なシェアを持っていたはずの写研はどうなったよ。利権ビジネスにしがみついたまま版下屋や製版屋を道連れにずぶずぶに沈んで行ったじゃないか。
いっせいのせで新しい世界を目指そうよ、と出版社のみなさんに強く言いたいですよ。まあ言わないけど。